2007年05月10日 19:47
![]() | 邪魅の雫 京極 夏彦 (2006/09/27) 講談社 この商品の詳細を見る |
発売日に買っておいて、ようやく読破。
おいおい、何ヶ月かかってんだよ。
「邪魅の雫」ようやく読破です。
あんまり前なので、昔の感想(06 9/26)を引っ張り出してみましょう。
「さて、現在300Pほど読みました。
前作、陰摩羅鬼が姑獲鳥とよく比較されてますよね。同じ鳥の妖怪だとか、関口視点で話が展開されてる点とか。
私は指摘されるまで気づかなかった上、あんまり作品の雰囲気は似てないんじゃないかと思ってるクチですが・・・。
そうなら今回は魍魎と雰囲気が似るのかなぁ、と思ったわけです。
で、今んところ何となく狂骨っぽいかな、と。
海岸が良く出てくるからでしょうか。
今回は結構準レギュラー(と私が勝手に思っている人達)がご出演されてます。
益田の初出と現在の人格変換振りも彼の一人称で読むと、なるほどね、やっぱり貴方も京極キャラ特有の繊細さを持ち合わせているわけだ、と思うわけで。
個人的には石井莞爾再登場ににんまりしてます。身近にいたら嫌だけど、キャラとしてはすごく可愛い人だと思う。人当たりは事勿れ、でも使えない山下徳次郎とともに警察関連でお気に入り。山下警部補は、崎さんと一緒でこそポイント高いですね。
「ありゃ捜査指揮官から第一発見者に降格だな」名言in鉄鼠
中禅寺を魔法使い呼ばわりするのもお気に入り。
今回は出演が早い中禅寺さん。関口先生の面倒を本当に良く見ております。お母さんです。
「中禅寺の前でだけは威張れる関口、もっともその天狗の鼻を出鼻からへし折る中禅寺」
ああ、確かに。関口は結構中禅寺の前では横柄な態度も取るなぁ。
榎木津は何をしているんだろう。寝てるのかもしれない。
大磯事件ではもしかしたら出てくるかも、と淡い期待を抱いた兄総一郎はやはり出られそうな兆しがない。榎さん親族・今出川さんは出てきたが。
しかし、あれか。礼次郎くんのお顔は榎木津家の血か。
ならば幹麿はやはり美中年なんだろうか。額にほくろのある美中年、・・・・ごめん、想像つかない。
おっと、榎さんの女性関係。
何故に知ってる、中禅寺。藤牧の件といい、君は友達の恋愛事情を把握しすぎだ。
榎さん、淡白だったのねー。姑獲鳥で関口が「学生時代の榎木津は色事にもケンカにも強い帝王として知られており、」みたいな回想をしてたけど、恋愛と色事は別モンだしねー。
しかし、恋愛相談をする榎木津も想像できない、照れ屋なのは何となく「霊面鬼」でね、分かるけど。
中禅寺と榎木津、どんな顔で自分の恋愛について語るのか。
顔といえば仏頂面の規模が縮小されてたな(脈絡なし)。
中禅寺、榎木津の話題はまったく振るな、とは言わないのね。悪口大会か愚痴なら、と限定しつつも:笑
一人何役かしてるがゆえの一人称の混乱あり。
誰が誰をやってるか分かればもう少し話の展開が見えるかも。
陰摩羅鬼で失踪した刑事さんは事件にどう関わってるのか、陰摩羅鬼のときはそこまで目立ってなかったけど、ものすごく愚鈍さが目立つ大鷹さん、刑事はやめるべきだったかもだけど、失踪はせず地味に地道に生きてほうが良かったかもね、あんた確実に厄介ごとに巻き込まれてるから。やや死相が見えます。
まぁ、今まで読んだトコで一番気になるのは――
やはり榎木津が出征前に付き合ってた女性、しかも交際期間3日以上を叩き出した人、神崎女史の存在?
すごいわ、千鶴子並の大物??(私の中で千鶴子さんは大物)
記憶力悪いから、出てきた端から登場人物の名前もこんがらがってるけど、画商の社長の名前もそんな苗字じゃなかったかなぁ、美咲さんじゃない方、美咲さんを雇ってる方の人。繋がるのかしら・・・」
色々見当違いや読み違えをしていた模様。
多少は当たってもいるようですけど。
まぁ、この後、簿記試験のために中盤すっとばして、一回ラスト付近は読んでるので、昨日読破したといっても「読了〜!!」とすっきりするものではないのですが。(やはり小説は前から最後まで飛ばさず読もう)
話の筋がより明確に。
そして神崎宏美、ふざけるなよ。
という気分はより一層深く(笑)なりました。
中禅寺君、榎木津君、呼びは萌えたけど。
「京極堂」と呼ばれるより「中禅寺」呼びのが好きなんですね、私。
榎京の方には多々見られる傾向だと思います。
で、今回榎木津の活躍が少ない。これは榎木津の事件(当事者)ゆえ、神視点(榎木津のいうで探偵として)事件に関われないからでしょうが。中禅寺の妖怪薀蓄がまったくない、のは珍しいですね。
邪魅って結局どんな妖怪だったのかよく分からないんで曖昧さが残る。
読後のやるせなさは榎木津にシンクロするところもあり、構築する世界全体の曖昧さ・小ささにやるせなくなるんでしょうかね。
それにしても長野県警の楢木刑事に頼まれて憑き物落しにやってきたと語った中禅寺秋彦さんは憑き物落しの最中。
「僕がここに来たのは、――宏美さん」
と一旦。哀しげに目を伏せて、ですよ。
「榎木津に――辛い言葉を言わせたくなかったからです。」
ええ???楢木さんの依頼でしょう?
榎さんのためなの?やっぱりそうなの。
榎木津と対等云々も榎さんから預かった神崎宏美写真が「分類不能」に分類されてるのも萌えましたが、ここが一番ツボでした。
多分、中禅寺はラスト榎さんの。
「勝ち負けでも、善し悪しでもない」の意味は十二分に分かってると思います。
というか、誰にでも分かることですよね。それは。
ただ知っていても、見失うことはあるのかな。
あー、蛇足ですが、そんなに大佐の名前を出したくないですか、秋彦さん。「あの人」だのいうからハリポタかと思ったよ:笑




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